私は、これまでの人生で、複数の体験があり、
2回目の離婚をきっかけに、やっと解明の根本となる『NPD』に辿り着けました。
長い長い年月がたっていました。
2番目の夫は、いわゆる「カバード型ナルシスト」──外面がよく、周囲からは“いい人”“おとなしい人”。ターゲット以外には真逆の顔を見せる──
しかもその中でも相当な悪質な部類の人物だったのです。
カバードナルシストのやり方は巧妙です。
ターゲットを悪者に仕立て、家族や周囲に嘘を吹き込んで孤立させる。
言葉の暴力、無視、責任転嫁、ガスライティング……
それは静かに、しかし確実に、ターゲットの心を蝕んでいきます。
何が理由かもわからず不機嫌になり、お前が悪者だと決めつけられ責められ
周りにもそう吹き込み、責めさせ、
こんなことが続くと
「もしかしておかしいのは私なんじゃないか」
「私は普通じゃない”のかも」
「私が間違っているらしいが、それがわからない自分はおかしいのかも」と
思ってしまうのは 人の心理として当然の流れだと思います。
私もその思いから、人生で初めて、心療内科・精神科を受診したことがあります。
2番目の夫と生活を始めて間もないころ、離婚より15年も前のことです。
先生は丁寧に話を聞いてくださり、
「あなたの話を聞いて、あなたのことをおかしいとは思わない。私もあなたと同じ意見です。あなたの反応はまったくおかしくない」と普通に人として会話して共感し、返答をしてくれました。
でも、そこから先へは進まなかったのです。
「だから、あなたの苦しさの原因はこれです」と示してくれるものはなかったのです。
心療科、精神を扱う科。とても真摯には対応していただきましたが、
もし、NPDの情報がこの日本にもっともっと浸透していたなら、、、。
あの時点で「NPD」についての知識が社会にもっと広まっていたら、
もう少し早く、渦の中から抜け出せたかもしれません。
精神科やカウンセリングの場でさえ、NPDについての認識が浸透していない。
それが現実です。
最近では、SNSや書籍などで少しずつ認知が広がりつつあるように感じます。
多くの人の体験談から
NPDの酷似した特徴や言動など、
加害者本人が ”誰にも見抜かれてないだろうと思っている”手口は すでに見抜かれています。
SNSなどに載っていることによって、実際の体験者ではなくても耳にする機会もあるだろうと思います。
けれど、まだまだ十分とは言えません。
海外では当たり前のように知られているNPDが、
日本では「性格の問題」「合わない相手」程度で片付けられてしまう。
それではあまりにも、ターゲットは救われません。
NPDは特殊な人格の問題であり、そこには“被害者”が存在する事なのです。
職場にも、近所にも、家庭の中でも起こりうることで、
そして、誰でもターゲットにされる可能性があるのです。
今、わたしはその渦の中から抜け出し、本物の自由と平穏を手に入れています。
これまでの体験があったからこそ、わかるようになった事もたくさんあります。
NPDと切れた世界は本当に本当に穏やかで幸せです。
もし私のこれまでの苦しい経験がなく、NPDと関わらない人生だったとしたら
今私が感じているこのすばらしさは わからないままの人生だったと思います。
あのままでは絶対にかなわなかった幸せを今は手にすることができています。
だからこそ、声を上げたい。
今まさに苦しんでいるあなたへ。
どうか、自分を責めないでください。
「自分の悪いところ探し」なんて、もうやめて。
NPDの言動に、罪悪感なんて持たなくていいんです。
あなたは悪くない。
あなたの感覚はおかしくない。
そして、必ずその渦から抜け出せる日がきます。